WORKS 建築作品
この家は岸和田市の山間部の上白原という集落に建つ設計者の実家の建替え プロジェクトです。 周辺には今も緑が多く残り、都会の喧騒がうそに感じられるような時間が ゆったりと流れる場所です。みかん山と竹やぶが多く残る、丘陵が多い地形 の中で、斜面に身を寄せ合うように集落の家々が建っています。 旧建物もそうでしたが、この地域には「錣(シコロ)葺き」(鐘の形に似ている のでそう呼ばれる)の民家が数多く残っています。 そんな中に母の暮らす家を設計しました。
お二人とも忙しい共働きのご夫婦の家、 様々なご要望にお応えいたしました。
①掃除に手間がかからない → 内部の出っ張りを極力少なくしました
②5分で戸締りができる →玄関に換気扇・雨戸シャッター・照明の集中スイッチを設置しました
③動線をシンプルにする →物干し部屋・家事室・洗面室・台所を一直線に並べました
④台所から小さな子がどこに居ても見えるようにする → 和室・庭・リビングが全て見渡せるようにしました
⑤夫婦のどちらかが夜遅く帰ってきてももう一人は先に寝れるように →主寝室中央の可動間仕切を閉めます。入り口はそれぞれ二箇所あります
上記のパズルのような条件を施主と一緒に解いていきました。
新規開業の厳しい予算の中でなるべく温かみのある医院とご両親の住居(2F)を 実現するのが課題でした。1階と2階の遮音のため、2F床をコンクリート打ち にしたいので鉄骨造としました。周辺は閑静な住宅街なので周りに融けこむよう な外観を意図しました。
かなりの規模が大きい土地なので個性を生かしつつ多様性を持った住宅地が ふさわしいと考えました。
ヘクタール単位の住宅地開発プロジェクト。住宅地内の場所の特性を生かしたゾーニングを考えました。歩行者のメインエントランスとなる部分のイメージです。